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Liverpoolの悪夢


何気なく書店で手に取った「一億5千万円の恋」という本。

歌舞伎町のホストに恋した、ごく普通の女の子の日記。
ちょっと違ってたのは、その女の子がホストに貢ぐために、
ソープ嬢にまでなってしまうっていう衝撃的な内容だった。

タイトルはそのホストに貢いだお金の総額だ。
1本ン万円のドンべりゴールドから50万円のドンペリプラチナ(そんなものがあるなんてことも知らなかった)まで、一日数本単位で入れながら、
毎月300万円から400万円をそのホストに貢いでいく。


彼女の日記を読みながら、
これはまるであの頃の自分のようだと思った。


わたしはホストに恋したことなんてないし、
色恋営業を本分とする「ビジネスマン」になど
金輪際貢ぐことなんてありえないだろう。

だけど、彼女がそのホストに向ける気持ちのあり方が、
わたしが5年間、ある男を恋して、思い悩んだ感情とそっくりだった。

違っていたのは
その男がホストではなく、イギリスの大スターだったってことだけ。
(費やした金額も途方もなく違うけど・・・)

これはそんなスターに恋したバカッタレなわたしの、
巡業日記。


NOV 7th at Liverpool

今日のこのみじめな気持ちを書かずには、私、眠れない。今日と言う日は本当についていなかった!
まず朝6時おきで昨日コンサートが行われたBournemouthから Liverpool行きの列車に乗ったのが7時20分。

ついたのは12時半。5時間も列車に揺られておまけに英国特有の寒さが身にしみた。
Liverpoolって町は何かさえないところやなーと思いながら予約していたホテルにチェックインして、ヘトヘトだったけど、とりあえずこの日のコンサートのチケットを引き取るために、
Empaire theater のBoxofficeへ。

そうしたら
「残念ですが、お名前は見当たりません!」というではないかっ?!
わたしは、Michaelのオフィスに頼んだチケットを毎回コンサートが行われる劇場のボックスオフィスで引き取るようにしていたけれど、いつかこんなことが起こるのでは・・と恐れていたのだ。

5時間もかけてこんなところまでやってきたあげく、彼のショーがみられなかったら、いったい何のためにきたん?

マネージャーのGavinに電話しようと思ったがこの日に限ってオフィスの電話番号を持っていなくてまたもホテルにもどって電話。
Gavinに言った。

「ちょっと問題なんですよ。私のチケットがないっていうのよ」
「君の今回のチケットは全部マイケルの取り分の中から手配していて、ツアーマネージャーがチケットを用意してくれてるはずだよ。君の名前はBIG NAMEになってるから彼らミスすることはぜったいないよ。きっと到着するのが遅れてるんだと思う。もう少ししてから行ってみて」

ふーっ。

待ち時間の間、夕食を安くあげようとしてヘンなデリに入った。
2ポンド95のチキンを頼んだのがそもそもの間違い。もうわびしさを通り越して、みじめ、みじめの一言って感じの店で、店員もサイコーに愛想悪くて、ますますLiverpoolきらいと思う。

そのチキンは90%残して店を出た。マクドを見つけたのでフィレオフィッシュとコーヒーを買ったけど、この味もなんか虚しくて、私の心はすきま風吹きまくり。

だいたい、イギリスのご飯がまずすぎるのだっ。

そろそろツアーマネージャーが着く頃を見計らって、もう一度ボックスオフィスへ。でも
案の定、私の名前のチケットはまだ、ない。

またまたGavinにTEL。
「今日はかなりツアーマネージャーが遅れてるみたいなんだ。ぜったいに大丈夫だから、もう一度7時頃に行ってみて」

頼んどくわ!
結局わたしは劇場とホテルを3回往復したのだ、歩いて。20分の距離を!

マイケルのショーを見るために、どうしてこうも苦労が多いんだっ?!
障害物だらけ。

あんなスターに出会わなければよかったのに・・・。

~続く~
# by michaelB | 2007-04-10 02:25